SaaS―Eコマースサービス― 拡大中

7/31リリースのGartner report(ガートナー・レポート)によると、2013年までにeコマースサイトの90%が、SaaS(Software as a Service)ベンダーが提供する商品(サービス)を少なくとも1つは利用することになるだろうと予測している。また、完全なSaaSソリューションを利用するeコマースサイトは、40%に上るだろうと見ている。

こうしたSaaS利用サイトは主に、中小企業や零細企業によるものが大半であろうが、新しいマーケットでの何らかの試みを目的として、SaaSを利用する大企業も中には出てくるだろう。
「新規参入企業がマーケットの拡大に貢献するかもしれないし、大企業によるこうした試みは今後も考えられる。」ガートナーのアナリスト、Gene Alvarez氏は本誌に対してこう話した。

しかしながら、大企業の多くはサイトの独自性を保つために、SaaSを利用しないだろうとガートナーは指摘する。彼らはまた、広範囲に渡るサイト運営に、SaaSが対応しきれるかという点にも懸念を抱いている。

その結果として、利益があるサイトや高級品を扱うサイトほど、どちらかというとオーダーメイドのソリューションを利用することを選択するだろうというのがガートナーの見解だ。こうしたソリューションは商標に違反しない限り、他のサイトがコピーできないためである。前述以外のサイト―ライセンス契約のソフトを利用し、カスタムコードや別の商品とそのソフトを組み合わせて、カスタムケイパビリティを引き出そうというサイト―もそれほどSaaSに関心を示さないだろうとガートナーは見ている。

SaaSの需要は人手不足か、十分なハードウエアリソースを持たないか、またはその両方が当てはまるサイトにあり、そういったサイトへのアプローチが成功に繋がるだろうとAlvarez氏は言う。
「SaaS利用の増加は、中小規模マーケットから火が付くのではないかと考えている」と同氏は続けた。

業界トップクラスの企業のなかにも、新たなマーケットでのアプローチにSaaSを利用する企業はあるだろうとAlvarez氏は言う。「新たなラインを展開するとか、新しいマーケットに参入する場合で、どうしたらよいか分からない場合は、私だったらまず最初の3年間はSaaSを試す必要があるだろうし、もしそれで上手くいかなければ、撤退するだろうね。」と彼は説明した。

「NikeやAmazonがSaaSを利用しているのを、はっきりと確認したかと聞かれれば、答えはNoだ。」と同氏。「ただ彼らはSaaSを製品の中に取り入れて、新しい商品名で店頭に並べる。価格も変えて、そうやってマーケットの反応を見ているんだよ。」

eコマースにおいて、Amazon EC2/S3といったクラウドコンピューティングサービスに投機することによって、大企業の多くの部署で設置しているスカンクワークス(最先端技術開発チーム)に、SaaSが影響を与えるだろうと考えられる点はここにある。

「SaaSはユーザーにとって、問題解決をさらに容易にするものである。」とAlvarez氏は言う。
「ユーザーはS3やEC2を理解する必要も、月に数百ドル払う必要もなく、eコマースサイトを立ち上げることができるのだ。」

SaaSフォームの中に取り入れられたeコマースは、大企業の各部署にとって、サイトをセットアップするのに、手早く簡単な方法として、クラウドコンピューティングをも追い越しかねない。とAlvarez氏は指摘する。

各部署のユーザーは、テクノロジーに取り組むというよりは、ビジネスモデルにフォーカスし、自身の考えが有効かどうか判断するために、テクノロジーを試すものと考えるだろうとAlvarez氏は締めくくった。

尚、この記事の原文については、SaaS E-commerce Services on the Rise を参照のこと。

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